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瓦についての知識を深めるために

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瓦の種類

瓦は粘土を成形し焼成した屋根の上葺き材です。

形状としては日本瓦(J形瓦)とスペイン風のS形に湾曲が大きい瓦(S形瓦)、フランス風のフラットな瓦(F形瓦)等があります。

日本瓦には表面加工の違いで「素焼き瓦」と「いぶし瓦」、「釉薬瓦(陶器瓦)」の3つがあります。

なおS形、F形は一般的に釉薬瓦です。

素焼き瓦といぶし瓦、釉薬瓦

素焼き瓦は文字通り粘土を素焼きしたものです。

主に赤土(赤い粘土)を使い、自然でやさしい赤色と風合いが特徴です。

いぶし瓦は和風建築に最もよく使われている黒瓦で、素焼きのあと煙でいぶして表面に黒い炭素膜を付けたものです。

経時的に黒から銀に変色し、それを楽しむのも日本建築のよいところとされています。

釉薬瓦は素焼き瓦にガラス質の釉薬を被せ再焼成したものです。

釉薬により青や赤など様々な色を付けることができます。

また水分を浸透させないため、寒冷地での凍害や海岸地方での塩害に強い特長もあります。

瓦屋根の耐用年数

いずれの瓦も焼成温度は1000度を超えており、焼き締められていますので耐水性、耐候性に強く、100年以上の耐用年数を持つと言われています。

奈良県の飛鳥寺は今から1400年以上前に建てられた日本最古のお寺ですが、現在でも創建当時の瓦が部分的に残っており、現役で頑張っているのです。

瓦の短所

瓦屋根は上葺き材として理想的な機能をもっているのですが、唯一重いことが欠点です。

種類によって変わりますが1平方メートル当たり48㎏とも50㎏とも言われています。
特に、三州瓦の地場である西尾市の瓦は土葺きになり、その重さは100kgを超える場合も多いです。

台風の被害が多い西日本では被害を防ぐためには重い瓦屋根がよいとされていますが、耐震的にはマイナスです。瓦屋根にはそれを支える強い柱が必要になるわけです。

現在では西日本を中心に南海トラフを震源とした大地震が懸念されていることもあり、軽量瓦等の開発が行われ注目を集めています。

瓦屋根のメンテナンス

瓦屋根はメンテナンスフリーですが、土埃が溜まったりコケが生えることがありますので、取り除いてやる必要があります。

また台風などで破損したり、ズレたりすることもあります。

割れなどは防水テープで貼ったり差し替えを行えば補修できますし、多少ズレであれば自分で直せます。

ただしあくまでも応急処置と考え、時期を見て専門家に点検してもらった方がよいでしょう。

瓦が剥がれたり、ズレたりしたところはまた同様のことが起きやすいところです。

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